はじめに
無料プランで性能が良いVMが使えるOracle Cloud Infrastructure Free Tierを試してみた。
Oracle Cloud Infrastructure
Oracle Cloudはオラクルが提供するクラウドサービスであり、その中でもIaaSやPaaSと言われる部分がOracle Cloud Infrastructureである。2016年に一般提供が開始されたBare Metal Cloud Serviceが元の名称であり、2018年にアーキテクチャの変更と共に今の名称となったようである。
主力のOracle Databaseをクラウド提供し、現在はAWSやGCPに対抗するクラウドサービス提供事業者に転換してきていて、着実に成長してきている。
強みであるOracle Databaseを活かすためだろうか、Oracle Cloud Infrastructureに力を入れている雰囲気を感じた。
www.slideshare.net
学習コンテンツもあるのでそのうちやる。
Oracle Cloud Infrastructure Free Tier
Oracle Cloud Infrastructure Free Tierとはドキュメントによると以下。
Oracle Cloud InfrastructureのFree Tierには、様々なOracle Cloud Infrastructure製品を調査できる無料の期限付きプロモーション・トライアルと、期限切れなしのAlways Freeオファーのセットが含まれています。
このうち今回使おうと思ったのが、期限切れなしのAlways Freeのもので以下のVMである。
Ampere A1 Computeインスタンス(Armプロセッサ): すべてのテナンシは、Armプロセッサを含むVM.Standard.A1.Flexシェイプを使用するVMインスタンスに対して、月ごとに最初の3,000 OCPU時間および18,000 GB時間を無料で取得します。Always Free テナンシの場合、これは4 OCPUおよび24 GBのメモリーと同等です。
Ampere A1 Computeインスタンスなら、4OCPUで24 GBのメモリーが無料で使える。そしてプランを更新しない限り間違えて有料リソースを使っても課金されることはない。ちなみにストレージは200GBが無料の範囲である。他のクラウドサービスと比べても無料枠で使える性能がかなり良い*1。
さっそく使ってみよう
アカウントの作成
まずOracle Cloudのアカウントを作成する。
作成時は東京リージョンを選んだ。
サインアップの際には、ホーム・リージョンを慎重に選択してください。Always Free Autonomous Databaseおよびコンピュート・インスタンスは、ホーム・リージョン内でのみプロビジョニングできます。
インスタンスの作成
Oracle Cloudにログインして、メニューよりCompute>Instances
を選択。
次にCreate instance
ボタンを押してImage and shape
のEdit
をクリック。
ShapeをAMDからAmpereに変更し、バーを操作して4OCPU、24GBになるようにする。
SSHの設定をしたら、Boot volumeは200GBにする
これでCreate
を押せば完了である。デフォルトの設定ならばPublic IPが発行されVMにアクセスできるようになる。
Boot volumeを200GBにし忘れた場合
最初に私は200GBにし忘れたのだが、オンラインでBoot volumeの容量を変更できた。メニューからStorage>Block Storage
を選択。
さらにBoot Volumes
を選択すると、作成したインスタンスにアタッチされているVolumeが表示されているのでクリックし、Edit
ボタンを押す。
200GBにしたらSave Changes
を押すと、実行するコマンドが表示される。VMにログインして、実行し、sudo /usr/libexec/oci-growfs
を実行すると容量が増加した。
$ lsblk NAME MAJ:MIN RM SIZE RO TYPE MOUNTPOINT sda 8:0 0 200G 0 disk ├─sda1 8:1 0 100M 0 part /boot/efi ├─sda2 8:2 0 1G 0 part /boot └─sda3 8:3 0 198.9G 0 part ├─ocivolume-root 252:0 0 188.9G 0 lvm / └─ocivolume-oled 252:1 0 10G 0 lvm /var/oled
おわりに
今回のVMはarm64だが、M1 Macのおかげで対応が進んでいるし十分使える。今後個人で利用するエンジニア経由で企業に導入が進むかもしれない。