はじめに
- 作者:ピアーズ・スティール
- 発売日: 2012/06/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
先延ばしして読んでこなかった本を読みましたので書評を書きます。
この本はいろんな例を豊富に紹介しています。要点だけ知りたい人は飛ばし飛ばし読むことをおすすめします。
ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか
この書籍ではモチベーションは以下の式で表されます。
用語をざっくり説明すると以下のような感じです。
- 価値
- それをすることで得られる価値
- 期待
- その価値を得るのにどれくらい期待できるか
- 遅れ
- 期限はどれくらい先か
- 衝動性
- その人がどれくらい衝動性を持つか
例えば同じ締め切り(遅れ)でも、衝動性が他の人の2倍ある人は締め切りが残り半分までにならないと同じくらいのモチベーションが出ません*1。つまり衝動性が大きい人は締め切りに対する感覚が鈍くなります。来週の宿題にはモチベーションが出ずに、2秒後に読み始められる漫画(遅れがより短い)の方にうっかり手を出してしまうのは、衝動性が大きく期限に対して鈍感だからかもしれません。
他にこの式から言えることは、人間はすぐ実行できる(遅れが短い)ものほどモチベーションが高まる、期待や価値が大きなものほどモチベーションが高まるということです。
先延ばしの脳のメカニズム
辺縁系と前頭前野が先延ばしに関わる部分だそうです。辺縁系は衝動性に関わる部分で前頭前野が計画性に関わる部分です。前頭前野で計画したことをやるべきだと思ったとしても辺縁系により衝動的に別のことをしてしまったりします。
そのような脳のメカニズムは人間以外にも見られ、進化の過程で身についたものだそうです。
先延ばしの対応方法
先延ばししてしまうというのは他にモチベーションがより強い選択肢が目の前にたくさんあるというのも原因となっています。それらを遠ざけるのも先延ばしを辞める有効な方法です。
具体的には書籍を見ていただきたいのですが、モチベーションの方程式の各要素に対してアプローチが述べられています。例えばゴール設定をして、サブゴールに分割します。このサブゴールによってモチベーションの方程式の遅れを短くするなどです。
おわりに
少し書籍の文章は読みにくいと感じたのとですが、書いてあることは真理と感じました。これは先延ばしせずに知るべき内容だったと私は思っています。
*1:分子は同じとして